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在宅勤務で気を付けたいメンタルヘルス不調とセルフケアの要点

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在宅勤務の普及により、ストレスとの向き合い方や「セルフケア」に関する注目が高まっています。本記事では、うつ症状のサインと、セルフケアの実践法等について紹介しています。

「うつ症状」のサインと在宅勤務におけるセルフケアの重要性 

■知っておきたい「うつ症状」のサインとは

うつ症状のサインには集中力が低下することや気分の落ち込み、何をしても気分が晴れない、といったものが挙げられ、通常であれば時間の経過とともに多くの人が回復します。

ところが、時間が経っても回復しない場合があり、うつ症状が深刻化してしまう恐れがります。また、うつは「うつ状態」と「うつ病」に分けることができ、この二つはそれぞれ異なるものです。

「うつ状態」は一時的に気分が落ち込んでいる状態であり、このうつ状態が長期化あるいは重症化することを「うつ病」といいます。 

■在宅勤務におけるセルフケアの重要性

メンタルヘルスのケアについては「4つのケア」と呼ばれる代表的なものがあります。

この「4つのケア」は厚生労働省の「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」にて公表されており、具体的には以下のものがあります。

  • セルフケア
  • ラインケア
  • 事業場内産業保健スタッフによるケア
  • 事業場外資源によるケア

また、同指針では「健康づくりは労働者自身が、ストレスに気づき、対処すること、いわゆる「セルフケア」の必要性を認識することが重要である」とされており、コロナ禍において特に重要性が高まっています。

 ■セルフケアとは?

セルフケアとは、その名の通り自分で自分のケアを行なうことであり、メンタル・フィジカルにおいて基本となるものです。

在宅勤務という働き方は、出社に比べコミュニケーションが不足する傾向にあり、孤独感を抱いたまま働く人も多いといわれています。また、通勤の時間が無くなることで、就寝・起床時間が遅くなり、結果的に適切な生活リズムが送れないことにもつながる。

このようにして、在宅勤務の働き方によりメンタル・フィジカルがともに弱ってしまうケースもあるため、セルフケアが重要視されているのです。

■セルフケアの方法

セルフケアの第一歩は「自分のストレス状態に気づく」ことが基本になります。一方で、自身のストレス状態に気が付いていない人は少なくありません。

ですので、会社のストレスチェックを活用することや、厚生労働省が運営する「こころの耳」にて、ストレスチェックを受けてみてください。

こうすることで、自身のストレス状態に気づく事ができるでしょう。

■自分でできるストレスへの対処法

続いて、ストレスについて適切に対処する ことが大切になります。

在宅勤務では、仕事とプライベートの境があいまいになり、疲労感が取れづらくなるということが起こります。ですので、オンとオフをしっかり区別するためにも、休憩時間や休日はパソコンをを見ないで過ごすことや、散歩に出かけること等がセルフケアにつながります。

また、在宅勤務中であっても、始業前にしっかり身だしなみ(着替え・整髪・化粧)を整えること等で、スイッチの切り替えができます。

その他にも、ジョギングやストレッチをすることや、7~8時間の睡眠時間を確保することも大切です。

■セルフケアに取り組むも不調になってしまった場合

 適切にセルフケアに取り組んでいても、メンタルヘルス不調を避けられないこともあるでしょう。

その場合には、速やかに専門家に相談してください。

例えば、会社に産業医や保健師、心理士などがいる場合は、相談してみることが前述した「事業場内産業保健スタッフによるケア」になります。なお、社内に産業保健スタッフがいない場合等では、ためらわず専門医を受診する、カウンセリングを受ける、EAPを利用する等してください。

 早期の行動は疾患予防、治療期間の短縮、予後良好などメリットが大きいといわれているためです。

■セルフケアだけではなく、体系的なメンタルヘルス不調対策を

働く人個人が取り組むセルフケアだけでなく、その効果を高めるためには職場の協力を得て「4つのケア」として推進することが欠かせません。

前述した2つのケアに加え、「ラインケア」「事業場外資源によるケア」を組み合わせることでより効果的な対策ができます。

ラインケアとは、上司が部下の健康状態を把握してケアに努めることです。

よって、上司や管理職の方は、日頃から部下に対して意識的に声かけをして、コミュニケーションを取るようにすることがより大切となります。 

事業場外資源によるケアは企業以外で対応してくれる機関や施設による支援のことであり、病院やクリニック、保健所、EAP(従業員支援プログラム)があります。

これらのケアを適切に活用して、メンタルヘルス不調対策を行なっていきましょう。