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オフィス面積を2.8倍に増床。新オフィスに込めた思い

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2021年6月1日、エムステージは東京本社の増床を行い、以前のオフィス面積と比べて2.8倍のオフィス環境を実現しました。今回のオフィス増床を主導した総務の富永さんに、新しいオフィスに込めた思いについて聞きました。

株式会社エムステージホールディングス 管理部 総務 富永さん
2016年入社。多岐にわたる総務業務を担う一方、入社時より全国の支社・本社のオフィス増改築・移転プロジェクトを主導する。手掛けたプロジェクトは10件以上に上る。

――心待ちにしていた新オフィスです!以前からオフィスの拡張計画を進められていたんですよね。

富永さん:はい、事業拡大に伴って、4年程前から計画を進めていました。今入居しているビルだけではなく、周辺のオフィスビルや大崎以外の場所まで広げて探していたのですが、なかなかこれだと思うオフィスが見つかっていませんでした。ですが、ご縁あって現在入居しているThinkPark Towerの隣区画で空きが出たことから、今のオフィスのまま増床することができました。

グループ会社のエムステージコミュニケーションズは、これまで五反田にサテライトオフィスを構えていましたが、大崎で共に働けるようになりました。ゆとりある空間に全員が集まれるようになったことで、連携が更にスムーズになり組織力が高まったと感じています。

――コロナ禍でのオフィス増床となりましたね。

富永さん: コロナによる影響が顕著になり、単に床面積を広げるということだけではなく、今後どのようにコロナと共存することになるのか、また在宅という新しい働き方を見出した中でのオフィスの必要性について熟考した期間でした。

コロナの感染症対策など多くの総務業務が増えた中で、通常業務と並行しながらのオフィス増床となったことも担当者としては正直とても大変でしたね。(苦笑)一方で、そういった制限の多い中で計画を練ることは、結果的に完成度を高めることにつながったと思います。

――今回のオフィスづくりのテーマがあれば教えてください

富永さん: テーマは『レガシー(受け継ぐもの)』です。
これまで使ってきたオフィスや、オフィスづくりで大切にしてきた思いを、更によいものとして今回のオフィスに受け継いでいます。

オフィスづくりで大切にしていることの一つに、「持続可能であること」があります。

◇持続可能なオフィスづくり
「持続可能な医療の未来をつくる」をビジョンに掲げるエムステージにおいて、オフィスも「持続可能であること」は重要なポイントです。
オフィス家具は、以前からスイスのシステム家具であるUSM社のハラーを採用していますが、組み換えができることが採用理由の一つです。組織が変化した時に、自在に組み換え活用し続けることが出来る、企業の成長や環境に合わせて変えていくことができます。ただのトレンドではなく、良いデザインで長く愛されるものであることも使い続けることを可能にしています。

社員が良いもの、本物に触れる環境をつくることの狙いは他にもあって、すべてにおいてこだわりを持つことで、ビジネスにおいても「これくらいでいい」と妥協することなく、良いものを追求していこうという姿勢を伝えられたらと思っています。

――その他にも、受け継いでいくべき、大切にされている思いはありますか。

富永さん: オフィスは仕事をする場所として、働く人が最大限のパフォーマンスを発揮できるための環境であるべきです。多様な社員がそれぞれの働きやすさを実現し、パフォーマンスを高めることができるよう、オフィス内に様々な空間を設けています。

◇多様な社員の働き方に対応するゾーニング
オフィスはフリーアドレスで、デスクの並ぶ執務エリア以外に、ソファ席やカフェテーブル席、カウンター席、スタンディング席、和室等を設けています。リラックスできる環境は社員によって異なるため、社員がそれぞれの働きやすさを実現できるようにゾーニングしています。

オフィスでは、いかにリラックスできるかも重要ですし、もう一方で、仕事に向かう高揚感も大切だと考えています。社員が高揚感を持ってプロとしての仕事ができる、仕事をする場として最大限、能力を発揮してもらえる環境を提供するために「規律と柔軟さ」ある空間を両立しています。
医療を扱う企業としての安定性や、顧客である医師からの信頼の獲得なども必要とされますので、そうした意味でも「規律」は重要視しています。その中で新しい発想やコミュニケーションを活性化させて、制作部門などのクリエイターにも居心地のいい雰囲気をつくる。在宅では得られない環境にしたかったので、増床によってオフィス内にそういった色々な顔を広げることができたことは嬉しいです。

――新オフィスで特にこだわった場所を教えてください

富永さん: やはりエントランス横のフリースペースですね。ひな段やカウンター、カフェテーブルや大テーブルと、色々な場所を設けています。天井を抜いてダウンライトの仕様にし、グリーンをいれることで規律あるオフィスの空間の中に、異なる空間を表現しました。
電話もなく、集う場所としてリラックスできる雰囲気と、来客からも見える曇りガラス仕様は、オフィスとして少しの緊張感も持てる場にしています。
抜け感のあるエントランスにすることでお越し頂いたお客様に与える最初の印象を良いものにすること、中の様子が見えることで安心感を感じて頂けることも意識しました。

また、今回は全てが新しくなったのではなく既存オフィスの部分もあります。
ただ新しいものを取り入れることで満足度の高いオフィスを作るのではなく、オフィス機能に必要な要素を極限まで絞り込み、これまで使っていたものも活用する中で、新しいオフィスと既存のオフィスが分離せず、新しさの中にも増床前エリアとの統一感あるオフィスが実現できたと思っています。同様に、医療人材サービス事業と産業保健事業というそれぞれの事業部が、一体感がありつつも事業部ごとに分離しているバランスも考えました。

――ウィズコロナ時代のこれからのオフィスについて、どう考えていらっしゃいますか?

富永さん: 最初にお話したように、コロナ禍での計画となったので縮小が正しいのか、増床が正しいのか、悩んだ時期もありました。その上で、「集う」ことのメリットや必要性は大きいと判断し、ゆとりを持った増床という結論を出しました。

在宅という選択肢もある中、オフィスで働くのですから、最大限、能力を発揮してもらえる環境を提供したいと思っています。社員をプロフェッショナルとして迎えたい、高揚感を持ってプロとしての仕事ができる環境を提供したいというオフィスに対する考え方は今後も変わりません。
一方で、オンラインでできるものはオンラインで対応していく流れもありますので、一人用個室などのオンラインスペースはもう少し増やす必要があると感じています。

――総務として今後のオフィスにかける思いがあれば教えてください

富永さん: 今回、オフィス、いわゆる「箱」は完成しました。今は新しくなったばかりなのでどこも整然と仕上がっていますが、本当のレガシーはここからで、これからより社員が快適に過ごすためのエッセンスをオフィスにちりばめていきたいと思っています。
たとえば、早速導入した新しいコーヒーメーカー(16種類のフリーカフェ)もそうですし、植栽等ももっと増やしていきたいと考えています。“ここがもっとこうだったらいいな”というところをキャッチアップするために、オフィス内を徘徊するようにしています。(笑)

「仕事をするオフィス」という規律を守りながら、少しずついろんな要素をとりいれることでエムステージらしさをプラスして、今後もさらに居心地のいい空間を作っていきたいですね。